電験 12講座 自己励磁現象 3【過去問 電力管理 一種二次】
このブログで覚えるべきことは
この問題の意味ってこんな感じなんだ!
っていう感覚を掴むことだと思う
細部の理解は昨日載せたように、
個々で理解するようお願いします
でも、このブログのような噛み砕いた
説明がないと理解がすごく大変になる
何問解いても
自己励磁現象が理解しにくかったりする (一例)
でも進み電流と増磁が大事!って強調されると
問題の大筋がが掴めるようになる
そこを目指して欲しいかな
じゃあ電験一種二次やっていくよ
平成22年 一種二次 電力・管理 問1
(1)と (2)はありきたりやね
同期発電機で、残留磁気があってそれで進み電流が生じて電圧が上がり...ここは前回の記事を引用するよ
(1) 容量性の大きい線路では残留磁気により進み電流が流れるため励磁電流が増加してしまう。すると励磁電流が増加したことにより同期発電機の端子電圧が上がり、電圧が上がったことにより励磁電流がさらに増加する現象が起きる。これを自己励磁現象という。
(2)
(1)で説明したように、自己励磁現象では残留磁気による励磁電流の増加により同期発電機の端子電圧が上がり、電圧が上がったことにより励磁電流がさらに増加する現象が起きる。この自己による電圧増加現象は、同期発電機の無負荷飽和曲線と充電特定曲線の交点で止まる。この時、交点が端子電圧の定格電圧値より高いと自己励磁現象により端子電圧が定格値を超えてしまい機器の破損となる危険性がある。
こんなところかな (2)では、無負荷飽和曲線に沿って増えていくことと、受電特性曲線の交点まで説明できれば良いと思う
次、再び問題
(3)は、自己励磁現象って実際のところどんなところで起こるんやってことを聞いているね
これをみたときに、
まず水力か火力どっちか考えよう
↓
水力と火力の違い...
↓
電流が関係しそうな違い...
↓
インピーダンス...
↓
短絡比か
↓
じゃあ自己励磁現象を起こしにくいのはどっち
と思いついて欲しい
じゃあおさらいいくよ
火力はアツアツ→ 銅が多い
→%インピーダンス大きい→短絡比小さい
水力はひんやり→鉄が多い (銅が少ない)
→%インピーダンス小さい→短絡比大きい
無効電力はQ=√3VIsinθ や Q= V^2 / xだから、
インピーダンス成分が小さい方が
無効電力成分 (充電容量成分)Qが大きいとわかる
無効電力が大きい設備ってのは、
それだけ充電容量に余裕があるってこと
以上より、
インピーダンスの小さい方が無効電力Qがおおきく
水力の方が、無効電力 (充電容量)Qが大きいとわかる
つまり水力の方が充電容量に余裕があり、自己励磁現象を起こしにくい。
では次に大容量か小容量か
さっきと同じロジックで見ると
「あぁ、小容量の方がインピーダンス
小さいだろうし、小容量だな」
と、なってはいけないよ
【系統側が同じ場合に】つまり系統の容量ベースで見たときに大容量と小容量どっちがいい?というお話
そう考えると大容量の方が良いんだ
例えばさ、
P大 = 500MVAで%Z = 5%
P小 = 50MVAで%Z = 1.6%
だとする
系統ベースで1000MVAで考えたとしたら
P大の%Z(1000) = 10%
P小の%Z(1000) = 32%とかになると
大容量の方が
同期リアクタンスは小さくなるよね
こういうこと
だから正解は大容量の水力発電所になる
系統でみたときに、
同期リアクタンスが小さくなるからね
今後は自己励磁現象を見たときには
どでかいダムでは自己励磁現象が起こりにくい
と頭に叩き込んでおいて
水力発電所とか言ったときに、1人呟くように「この水力発電所、デカすぎて自己励磁がかき消されてやがる...」って知ったような口たたいとけば脳みそに記憶されると思う。
(自己励磁が )沈黙の15分て覚えておいて
大容量、水力、自己励磁起こりにくい!
(3) 大容量の水力発電所
火力と水力を比べたときに、短絡比が小さいつまりインピーダンス成分が大きいのは水力発電である。充電容量はQ= V^2 / x で表され、インピーダンスに反比例することから、充電容量を大きくとれる水力発電所の方が自己励磁現象が起こりにくい。
また同じ水力で比べたときに、系統単位で考えたときは、容量ベースを合わせたときに比率的に大容量の方がインピーダンス成分が小さくなる。そのため同様にして大容量の方がインピーダンスが小さくなるため、充電容量を大きくとれることから、大容量の方が自己励磁現象を起こしにくい。
こんな感じかな
とりあえず 俺は知ってるんだよ!
ってキーワード書いとけばいいよ
採点者だって完璧ではないしね
ようは、この受験生は合格に値するほど知識を有しているかだから
見せれるところは見せていけばいいよ
次、 (4)
これも前回のと同じだな笑
コピぺしますー
(4)
自己励磁現象を防止するためには線路を容量性から誘導性にする必要がある。そのため、以下の対策方法がある。
①受電端部に分路リアクトルや調相設備を設け、電線路を誘導性の適切な位相に調整する。
②充電電流を減らすために同期発電機を複数台設置することで分流させ充電電流を小さくする。
他にも変圧器を設ける方法などがあるが、本設問では2つと限定されているため、これ以上の記述はしない。
こんな感じで書くかな。
これは正解かどうかはわからないから
自分で決めて欲しいけど、
俺はこんな感じで【他にも知っているんだけど、制限があるから書けないんだよなぁ】ってのを見せるね
二次試験の採点は人だからさ
如何に丁寧かより、
如何に知っているかを見せるといい気がする
実際のところはわかんないけど、俺は合格したし、まぁマイナスにはならないでしょう
ちなみに去年の本番では、「ページが足りなくて書ききれないので、紙のおかわりもらえますか」と言って試験管に断られたよ
切ない
以上で自己励磁現象は終わりかな
次は少し方向を変えて、
電気力線とか電束の話をやっていくよ
機械やるって言ったり、
火力やるっていってやれてなくて申し訳ない
じゅんぐりやっていくので
そのタームでは必ず説明します
【今日の豆知識】
変圧器で過励磁が起こると騒音がなるよ
それで故障とかを見てたりもする
https://faq.hitachi-ies.co.jp/web/detail.aspx?id=5240&a=102&isCrawler=1
(・ω・)ノシ