電験 15講座 電荷 電界 電場 【理論】
今回からは理論分野を進めていくよ
コンデンサの話が出たからそこから広げる
電荷Q→電界E(電場V)→磁界H→ポテンシャルエネルギーSまで進めるつもり
まずは電荷から
電荷は、そこにあるだけで周りに
電気エネルギーを生み出す物質のことでクーロンで表すよ
+Q[C]であれば外側にQ[C]放出しているし、
-Q[C]であれば内側へQ[C]吸収しているよ
そして電荷の影響で、周囲に電界E[C/m^2]と電場V[C/m]ができる
図で表すとこう
電荷の周囲に電場 V[C/m] と電界E [C/m^2]ができて
電荷から遠くなればなるほど、EもVも値は小さくなるよ
この時、電界は ∫s E * dS = Q / ε で表される
そして電場はV = - ∫ E dl で表すことができる
(大学に行くと3種類ほど新しく積分の形をおぼえるよ)
線はline だからl、面積は SquareだからS、体積はVolumeだからVで表す
難しく書いてるけどなんてことはない、
小学校の頃の「面積(体積)を求めよ」を小難しい式にしただけ
話は戻るけど、電界は ∫s E * dS = Q / ε で表せる
電荷Qによって発生する電界について、すべて合算するとQ/εになる
ということを表しているんだ
εは誘電率といって、
電荷が対象の物質に対してどれだけの影響を及ぼしますかっていう係数だね
だから真空ならε0だけど、物質中ならその係数分を掛ける必要があるよ
問題とかで誘電率がε1と記載があるときは、その値を使おう
比誘電率がε1と記載があるときは、誘電率はε0 * ε1だから間違えないようにね
比がついてたら掛けろってこと(比透磁率とか)
なんでこんなのあるのって思うかもだけど、よく考えてみるとさ
電荷が環境(物質)に関係なく、同じ影響を与えるとしたら
そもそも遮蔽すらできなくなるじゃない(電磁シールドできなくなるし)
そいうわけで、
・電荷はエネルギーを発している。
・+は放出していて、-は吸収している。
・電界・電場は電荷から発生していて、遠くなるほど値は小さくなる
・誘電率εは、物質への電荷の影響具合を係数として調整しているもの
と覚えといて
誘電率から少し足を延ばして、ここで電束と電気力線についても少し説明
図でだしてみるとこう
まず先に行っておくけど、電束や電気力線に物理的な意味はあまりないよ
ただ、人間が理解しやすいように使ってるだけだから
電界の流れを見えるようにして、
その動きを可視化するために電束なり電気力線なり名前を付けているだけ
電気力線に限っては記号とかもないしね(笑)
(電束も、電束密度D[C/m^2]ならあるけど電束自体は単位ないね)
じゃあ説明
まずQ[C]が真空と水中にあるとするじゃない
電束というのは、電荷から出ているエネルギーの量そのものだよ
Q[C]あればQ本でてるね
これは「電荷そのものがどれだけエネルギーだしてますか?」って量だから
水中だろうと真空だろうとQ本はQ本だよ
次、
電気力線は、「その物質内でどれだけのエネルギーが通っていますか」って量だよ
だから真空なら Q/ε0 本、水中なら Q/εrε0 本になる
そしてこの電束を用いて、
ある面積におけるエネルギーの量をみるのが電束密度D[C/m^2]
これは、その空間に電束がそれだけの密度であるかを見ているよ
(よく銭湯の店員が温泉の水質を見に、少しお湯をとって成分検査してるよね)
(どれだけここにはエネルギーが通っているんだぁ?みたいな)
まぁこんなところかな
後は過去問をやるとき補足があれば付け加えるよ
(分極Pはコンデンサの時にやるか、今回の過去問でやるよ)
そして再び、電界と電場にもどる
ちょうどよい長さになったのでまた夜に更新します~
ここまで広がったメモリーツリー
【本日の豆知識】
今回の話を学術的に表すとマクスウェル方程式の1式になるよ
電磁気は難しいみたいに言うけど、ただ小難しく書いてるだけよ
∇・D = ρ
(∇・)は発散量といって、任意の空間での流量を見ているよ
蛇口からだした水の流量を見ている感じ
∇・A = 正 ならその空間から流れ出ているし
∇・A = 負 ならその空間へ吸い込まれているし
∇・D = ρ は 電束密度(単位あたりの電荷が任意の場所に出ているエネルギー)の放出量をみてみると、単位あたりの電荷密度ρになっているということ
まんまありがちな、点電荷における電界を求める問題のことだね(笑)
磁界の豆知識で導出してしまおう!
(・ω・)ノシ