電験 5講座 %インピーダンス 【機械】
【前回のおさらい】
さて今日はこの上の図に、
インピーダンスの内容を加えて行くよ
科目としては【機械】
%インピーダンスは一種~三種で出題されるから、どういうものか覚えていこう
まず、先に画像を出してしまうとこう!
%インピーダンスは%Zと書いて、その回路に置けるインピーダンス成分を、比率で表したものなんだ
イメージ湧くかな?
( 'ω')
例えば塩分濃度が5パーセントの食塩水を考えると
100kgの食塩水があった時の塩分は →5kg
10kgの食塩水があった時の塩分は →0.5kg
同じ5パーセントでも食塩の量が違う
つまり、パーセント(比率)を分かるようにしておけば、食塩水がどれだけあるかによって塩が何kgあるか知ることが出来るんだ
これを電気でやるのが%インピーダンス
( 'ω')
電圧値がタップ切替変圧器や系統異常により変化した時、その系統の抵抗値は何Ωですか?ってのをわかるようにするものが%インピーダンス
%インピーダンスが5%なら
電圧1000ボルト印加時のインピーダンス値と
電圧100ボルト印加時のインピーダンス値の
それぞれが分かる
だから%インピーダンスを使う
第2の理由としては
様々な容量の設備において、インピーダンスの妥当性が見てわかるってのがある
例えば100MVAの設備や10MVAの設備、75MVAの設備、そして49MVAの設備を設置する場合
インピーダンス値をそのまま、それぞれ500Ωです50Ωです25Ωですって言われても、それが妥当なのかすぐには分からないよね
でもどの設備も、%インピーダンス(比率)は5%って分かってれば
実際のインピーダンス値は置いといて、
妥当だなって一律に判断が出来るでしょ
この為にも%インピーダンスを使う
最後の理由としては、計算がしやすいからだけど、これは電験一種の二次で使う潮流計算の話だから別の機会で説明します。P.U.の話の時かな
(潮流計算→電気の流れを計算するもの)
さてもう一度画像
次は計算を見ていこう
(本図では短絡比に繋がる話だから、短絡インピーダンスの%インピーダンスの話をするよ)
%Zsは 短絡インピーダンス[%]
Vnは定格電圧[V]
Isは短絡電流[A]
Zsはインピーダンスそのものの値[Ω]
これを組み合わせて
%Zs = 100 * Zs* In / Vn が成り立つ
この式は上の図の緑囲いの式
Zs * Is = Vn を用いて
%Zs = 100 * In / Is と表せることが出来る
【※ここで覚えてほしい重要ポイント】
(初めのうちはなんで?って混乱するところ)
→【Vnの時ってInじゃないの?】
→(定格電圧の時って定格電流じゃないの?)
違います!定格はあくまで、その設備が出せる出力の最大のものを言います (※これは設備の使用上の最大であって、物理的な意味の最大電圧とはまた違います)
定格電圧を見る時は、負荷が繋がっていない状態、つまり負荷側を短絡した状態の時の電圧を言います
だから、Zs * Is = Vn !
決して定格電圧の時に定格電流って訳ではありませんので覚えておくこと!
話を戻します
以上より、
%インピーダンスがどういうものか分かったかな?
%インピーダンスは一種、二種、三種全ての計算で必要になるものだからしっかり覚えておいてね
今日の話はここまで、次回も引き続きこの図を拡大して、自己励磁現象まで向かっていくよ
そして
今後もメモリーツリーを伸ばして言って巨大な図を作っていきます。全て完成した時に、みんなが電験の世界を理解してくれると嬉しいな
しっかり理解してついてくるように
\\└('ω')┘//// オオー
【今日の豆知識】
%インピーダンスを1/100にした小学校で習う表し方
60% → 0.6
5% → 0.05
は学術ではP.U.って言います。これはper unitの略で、結局のところ同じく比率を見ています。
一種を受ける人は理解する必要あるからよろしく
https://kotobank.jp/word/単位法-1559954
(・ω・)ノシ